提言(アピール)
平成4年8月1日施行の「新借地借家法」により、定期借地権制度が創立され、「定期借地権付き住宅」の供給量も着実に増加し、新らしい「持ち家」として我が国の住宅文化の中に浸透してきています。
一方、平成12年3月1日には「定期借家権制度」もスタートする等、戸建住宅のストックの増加は我が国の居住水準の向上に寄与するだけでなく、土地利用形態を見直し、その時点の最適有効利用に転用することが可能となる手法は我が国の都市計画に新しい息吹を吹き込むことになると思います。
即ち、「定期借地借家権付き住宅」は大きな「政策マタ-」「政治問題」「国民的課題」として取り上げ啓蒙活動を通じ世論を喚起してゆくことが是非必要と思われます。
今こそ民間の英知を結集して、定期借地借家権付き住宅の本格的普及に向けて活動してゆくべき時期と判断し「NPO九州定期借地借家権推進機構」の設立を提言します。
設立の目的
「NPO九州定期借地借家権推進機構」は九州における良質な定期借地借家権付き住宅の長期的供給体制の確立と健全な市場育成を目標にし、関係業界の横断的組織として結成し、定期借地借家権付き住宅用地の供給者(地主)及びユーザー(住宅購入者)並びに各関係官庁、金融機関等に対する公報・広告活動・キャンペーン・イベントを通じ、啓蒙活動を推進し、定期借地借家権付き住宅を広く社会に普及させること及び会員相互の親睦を図ることを目的とする。
組織の構成
「NPO九州定期借地借家権推進機構」は九州における定期借地借家権付き住宅の供給に実績のある、またはこの分野に参入を計画するハウスメーカー、ディべロッパー及び業界関係者、専門家によって構成する。
略称とスローガン
「NPO九州定期借地借家権推進機構」の略称は「九州定借機構」と称し、スローガンは「美しい街並みと広い家」とする。
事 業
「九州定借機構」は次の事業を行う。
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- 基本事業
定期借地借家権付き住宅の実態調査を通じ、データ-整備を行い、中古市場の形成、管理システムの整備、融資制度の整備等を行い、定期借地借家権付き住宅の長期的供給体制の確立と健全な市場育成を推進する。
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- 個別事業
① 定期用地供給者(地主)、定借住宅購入者(ユーザー)、並びに建設・不動産業界・関係専門家・各関係官庁・金融機関等に対する広報、広告活動及びキャンペーン、イベント等に依り、啓蒙活動を推進する。
② 上記目的の為、パンフレット、リーフレット、チラシの作成、新聞・テレビ・ラジオ広告、業界向研修会、セミナー、シンポジウム等を実施する。
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- その他事業
優良田園住宅事業の推進の為の関係業界との共同研究及び情報交換を実施する。
運 営
「九州定借機構」の基本運営費は、加盟会社の会費を以ってこれを充て、会費は実費会費とし、会合の都度、所定額を徴収することとする。
展望と役割
近い将来に各都道府県単位に同様な組織が結成され、全国的な組織に発展するであろうことを展望し、加盟各社は「業界公益活動」の理念の下に、経営者の英断をもって加盟することとする。